何度か過去にこのブログでも触れてきた、様々な悪徳業者。
金が高騰してから、金を安く買い叩く業者が後を絶ちません。
特にここ10年程は多くのお客から報告を受けます。
狙われる事が多いのはいつの時代も高齢者の方々。
貴金属の知識に乏しく現在の相場を知らない相手に対し、極端に安価な価格を提示して儲けを出そうとするのです。
そんな不当な金額で買取をされない為に出来る対策を、この記事では改めておさらいします。
本来の価格の10分の1で買い取られたお客様
先日とある年配の女性のご来店があり、色々とお話をする機会がありました。
リメイクのご相談を受ける中色々とお話を聞くと、亡くなった旦那様のお形見を「取っておいても使わないから」と、買取に出したそうです。
ふとした世間話から発展した会話でしたが、僕はその金額を聞いて驚きました。
その女性が差し出した18金のグラム数から計算すると、多少の手数料を差し引いても30万近い金額のはずが、その方は3万円程しか受け取れなかったとの事。
実に本来の価格の10分の1。
下取りや買取をお願いする場所によって多少の差はあるでしょうが、これは明らかに不当な買取価格です。
また同じ被害に遭わないようにする為にも、お客様にはちゃんと本来の価格をお伝えしました。
「あらそう。使ってないものだったし、少しでも現金になればと思ったのよ。知らなかったわ~。」と笑いながらも、どこか少し寂しそうな笑顔でした。
こうした行為は要注意のサイン
承諾前に現金を見せる行為
今回の女性も含め、今まで被害に遭った方達に共通する事があります。
それは、買取業者が買取に対し客の了承を得る前に、目の前で現金をちらつかせる行為。
通常、金やプラチナなどお客が持ち込む金属を直近の相場から買取価格を算出し、金額が決まりお客が了承してはじめて現金を用意します。
ただ、これはあくまでもほんの1例であり、こうした行為をせず不当な価格を提示してくる業者が居る可能性も当然存在します。
自社の高額買取強調や他の買取業者を貶める行為
その日その日の貴金属相場は市場により定められ全国で共通してる以上、場所や業者によって買取価格に大きな差が生じる事はまずありません。
では差額があるとすると、何の差なのか?
ほとんどの場合は、業者毎に設定されている手数料や利益として設定されている価格差です。
差と言っても、せいぜい数百円~数千円程度でしょう。
それにも関わらず、「うちは高額で買い取るよ。」「○○という場所は安く買い叩かれるよ。」といった発言をする買取所は信頼性という意味で疑った方が無難です。
悪質な業者も実際存在する可能性があるので、確かに安く買い叩く業者はあるかも知れません。
しかし、自分の買取所だけは高額で買い取りますなんて不自然ですよね?
不当な価格で買取されない為のまとめ
- 複数の買取所の価格を比較する
- おおよその相場を知る (買取や下取りに出す日や直近のもの)
- 確かな買取業者なのか、実績など買取業者の信頼性を調べる (可能な場合)
悪徳業者に騙されない為にも下取りや買取に出す際は必ず相場を調べ、可能であれば複数の買取所などを比較すると良いでしょう。